あのリアップの大正製薬が新たな育毛剤を開発しているようです。
いったいどんな育毛剤なのでしょうか。
大正製薬が新薬を開発中
リアップの製造・販売元である大正製薬がHPで医薬品の開発状況を説明しています。
その中で「TS-133」という開発コードのものが「脱毛症」用の「外用」として、開発中と紹介されています。
国内では、TS-091が中枢性過眠症、TS-152が関節リウマチの治療薬を目指してフェーズ2の段階に入っています。その他にもフェーズ2では、TS-141が小児の注意欠如・多動性障害、TS-133が脱毛症の患者さんに対する有効性の確認を行うため、それぞれ国内で臨床試験を実施しています。
引用元:大正製薬HD「医薬品の開発状況」
この「TS-133」の臨床試験の治験被験者の募集情報もネット上で確認することができました。
これによると被験者の対象は「20〜49歳の男性」、また除外基準として「重篤な肝疾患、腎疾患、心疾患および血液疾患を合併する患者」が挙げられています。
予定上では治験は昨年(2016年)11月1日から開始されているようです。
早ければ来年には発売か?
「TS-133]は現在フェーズ2の段階だということです。
医薬品が承認されるまでの過程にはフェーズ1〜3の試験があります。
2 フェーズ2(第2相試験) フェーズ1の結果を受けてフェーズ3の用法・用量を検討する
3 フェーズ3(第3相試験) 上市後を想定して大きな規模で行われる
フェーズ2の段階にあると言うことはフェーズ1は終わっていることでしょう。ということはフェーズ2と続くフェーズ3の結果に問題なければ、フェーズ3終了後に発売されることになります。
仮に「TS-133」の効果がリアップと同様に表れるまでに半年ほどかかるものだとれば、フェーズ2もフェーズ3も最低6ヶ月は行うのではないかと考えられます。
その場合、2016年11月に開始しているフェーズ2は今年(2017年)の5月には検証できるレベルで終了できるので(その後もリアップ同様、3年ほど経過は観察されるかもしれませんが)、フェーズ3も期間を半年と考えれば、早ければ2017年内に終わるかもしれません。
そうなると、来年(2018年)には新薬が発売される可能性が出てきます。
ちなみに女性用のリアップ「リアップリジェンヌ」の臨床試験は平成12年10月から開始され平成14年6月に終了しています。
期間としては21ヶ月なので、6ヶ月の試験を3回とインターバル3ヶ月という内訳だと考えれば、フェーズ2開始から14ヶ月後には臨床試験は完了していた計算です。
これを「TS-133」に当てはめれば、フェーズ2の開始時期2016年11月+14ヶ月=2018年1月になり、この計算でも「TS-133」は2018年に発売される可能性があります。
リアップシリーズか?
気になる「TS-133」の内容ですが、リアップが登場したときのようなインパクトのあるものなら事前にニュースになってもおかしくありません。
しかし、そうしたニュースはないようなので、「リアップX5プラス」や「リアップリジェンヌ」のようなリアップの改良版ではないかと予想されます。
リアップの改良版であれば、まったく新しい育毛剤の開発に比べて、費用や期間を大幅に短縮できるのでありそうな話です。
リアップはシリーズで年間160億円以上の売上を挙げており、アマゾンでの販売が解禁された今ではさらに売れていくことが予想されます。
このユーザーの増加を受けて、さらに改良されたリアップが開発されたとしてもおかしくありません。
効果と副作用の吟味が大事
仮に「TS-133」がリアップの改良版であった場合には、個人的には副作用の軽減がなされているか注目したいところです。
リアップは外用の育毛剤の中では効果の高い医薬品ですが、その反面、副作用の発現率が高い点には注意が必要です。
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副作用が出たためにリアップの使用を断念した人も多いはずですが、もし改良版のリアップで副作用が軽減されているのなら、リアップをあきらめた人には朗報です。
いずれにしろ、「TS-133」がリアップの場合でもそうでない場合でも、効果と同時に副作用にも十分注意したいですね。