食物繊維を摂ることで腸内環境が改善され、育毛への効果も期待できます。
しかし、食物繊維を必要量摂取するのは案外難しいものなのです。
食物繊維を摂って頭皮環境を整える
腸内細菌のバランスが健康に大きな影響を与えると注目されていますが、腸内細菌は育毛にも関係しています。
髪の毛や頭皮も腸で吸収された栄養によって作られるので、腸が健全でなければ健全な育毛も期待できません。
腸内細菌は食物繊維を多く摂ると水素を発生させ、活性酸素を除去します。活性酸素は血管や頭皮といった全身の組織の老化を招くので、それを予防できれば頭皮の老化を防ぐことが出来るのです。
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育毛のために腸内環境を整える
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そのため、最近では食物繊維を5大栄養素に次ぐ、第6の栄養素と見なす向きもあります。
必要な摂取量を摂るのは難しい
育毛のため、ひいては全身の健康のためにも積極的に食物繊維を摂っていきたいところですが、実は食物繊維は必要量を摂取するのが難しい栄養素でもあるのです。
食物繊維の目標量は18歳以上の男性で1日19g以上、女性は17g以上とされています。
しかし、ほとんどの日本人はこの目標量を摂取できていないといわれています。
出典元:大塚製薬「食物繊維を摂ろう!」
上の表は1日の食事メニューとそれに含まれている食物繊維の量です。
比較的バランスのよいメニューだと思いますが、それでも食物繊維は13.1gで、目標量には達していません。
食物繊維を目標量摂ることが難しいのは、野菜には思ったほど食物繊維が含まれていないためです。
○工夫1:野菜を1日350g以上食べる野菜の1日の目標摂取量はひとり350g以上です。そのうち、120g以上は、ビタミンやミネラルが豊富な 緑黄色野菜を摂りましょう。野菜350gで食物繊維の目標量のおよそ半分(8~10g)摂ることができます。
引用元:小郡市役所
野菜の1日の目標摂取量350gにも食物繊維は10gほどしか含まれていません。野菜を目標背摂取量の倍700gを食べて、ちょうど食物繊維の目標量が摂取できる計算です。
黒豆とアボカドで必要な摂取量が摂れる
出典元:北九州市 市政だより
上の画像は1日分の目標摂取量350g分の野菜です。これだけ摂っても食物繊維は目標の半分しか摂れません。
目標量の食物繊維を摂るにはこの倍の量の野菜を摂らなければいけませんが、量的に厳しいものがあります。
もっと食物繊維の含有量が多い野菜はないかと調べてみると、2種類の食品が見つかりました。黒豆とアボカドです。
黒豆が育毛に効果のある食材であることは別の記事で書きました。
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黒豆が優れているのは、
☑️頭皮や血管の老化を防ぐ抗酸化力
☑️IGF-1を増やし、血液をサラサラにするイソフラボン
などの点です。
実は黒豆はこれらに加えて食物繊維の含有量も飛び抜けているのです。
たとえばフジッコの炊き黒豆は1パック(118g)あたりの食物繊維は5.3gになります。4パック食べれば、黒豆だけで1日の目標量の食物繊維を摂ることができます。
同じく、フジッコの煎り黒豆も1袋(57g)の食物繊維は10.6gです。こちらは煎って水分を飛ばしているため凝縮されているようですが、2袋で目標量を摂取できます。
ともかく黒豆に含まれている食物繊維の量は群を抜いています。昔から黒豆が効能のある食材とされてきたのは、この食物繊維の含有量によるところも大きいと思います。
黒豆に劣らずアボカドも食物繊維の含有量が多い食材です。
アボカドには100gにはおよそ5.3gの食物繊維が含まれています。アボカド1個はだいたい230gですので、約12gの食物繊維が含まれていることになります。
アボカドで1個半で1日の目標量の食物繊維が摂取できるのです。
この黒豆とアボカドをメニューに加えることで、食物繊維の1日の目標量17〜19gを摂取することが可能になります。
例えば、1日の目標量の野菜350gに炊き黒豆2パックかアボカド1個を加えれば、目標量に達します。
あるいは、アボカド1個と炊き黒豆2パックでサラダを作れば、この1品だけで1日の食物繊維の目標量を摂ることも可能です。
アボカドは生のまま食べられるので調理に手間がかかりません。黒豆も調理済みの炊き黒豆などを利用すれば、簡単に食べられます。
この2品をメニューに加えて、腸内環境を整えていきましょう。