2017年、第45代アメリカ合衆国大統領に就任したドナルド・トランプ。
およそ大統領候補らしからぬ言動で選挙期間中に話題になりましたが、大幅の予想に反して見事大統領に当選しました。
そんなトランプ大統領もプロペシアを服用しているという証言があります。
引用元:https://twitter.com/realDonaldTrump
気になる髪型
トランプ大統領といえば、不動産王、過激な言動など、選挙期間中から話題には事欠きません。
そんな話題性の1つにあの髪型があります。
一目見たときから忘れられないユニークな髪型です。
率直にいって不自然なその髪型は「カツラでは?」という疑惑を呼び起こしてしまいます。
トランプ大統領がニュースで話題になる度に、その髪型が視聴者の間では静かに興味の的になっていったのです。
元主治医の証言
そんなトランプ大統領の髪に対して有力な証言をするのが、元主治医のハロルド・ボーンスティン医師です。
ボーンスティン医師がニューヨーク・タイムズのインタビューに答えたところによると、トランプ大統領は主に3種類の薬を服用していて、そのうちの1つがファイナステリド(プロペシアの薬品名)だということです。
トランプが育毛作用のある前立腺肥大症治療薬フィナステライドを飲んでいることは、これまで知られていなかった。フィナステライドは、男性型脱毛症治療薬「プロペシア」として市販されている。ボーンスティンもフィナステライドを服用しており、肩まである白髪の維持に役立っているという。「(トランプの)あの髪は全部地毛だ。私もだ」。
2016年9月、ボースティン医師はトランプ大統領(当時は大統領候補)の健康に関する文書を発表しました。
その中のデータで前立腺特異抗原(PSA)の数値が低いことから、トランプ大統領は前立腺肥大か前立腺がんの治療を受けたのではないかという指摘が専門家からなされました。
この指摘に対して、上記のインタビューでボースティン医師は「PSA値が低いのはプロペシアを服用しているせいだ」と述べています。
元々プロペシアは前立腺肥大の治療薬として開発されました。
男性型脱毛症(AGA)の原因とされるジヒドロテストステロン(DHT)は前立腺肥大にも大いにに関係しています。
そのため、プロペシアの服用中には前立腺特異抗原(PSA)の数値が正常値の半分程度なってしまい、前立腺異常の指標として用いられないと注意されています。
トランプ大統領のPSA値の低さは、プロペシア服用を裏付けるとも言えるのです。
不自然だからこそ自毛
ボースティン医師の証言が真実であるとすれば、トランプ大統領の髪はプロペシアによって維持されているということになります。
「それにしてもあの髪型は不自然ではないか?」という疑問もあるでしょう。
しかし、不自然な髪型だからこそ、プロペシアを服用している信憑性が増すと私は思います。
プロペシアも完全な育毛剤ではありません。
ジヒドロテストステロンの産生を抑制することで、短くなっていたヘアサイクルを正常に戻すだけですので、プロペシアを服用したからといって、毛量が完全に戻るわけではないのです。
トランプ大統領の毛量は自然な髪型にするほど回復はしなかったのでしょう。
それで現状維持できている毛量でアレンジして、現在のような髪型になったのではないでしょうか。
もしトランプ大統領がカツラであれば、もっと自然な髪型に見せているはずです。
トランプは育毛の成功者?
もう一つ、トランプ大統領がプロペシアを服用していると考えられる理由があります。
それはトランプ大統領自身の自分の髪に対する姿勢です。
あのような不自然な髪型は誰の目にもとまりますが、だからといって日本のお笑い芸人のように必ずしも髪に関して追求される訳ではありません。
もし苦肉の策でなんとか取り繕った結果があの髪型なのなら、カツラをかぶっている場合と同様に髪についてはできれば指摘されたくないでしょうし、説明もしたくもないでしょう。
選挙期間中に誰かが髪について質問したとしても、「そんなことは大統領選と関係ない」という態度を取ることも可能です。
しかし、トランプ大統領自身は自分の髪についての指摘に寛大に対処しています。
選挙期間中、アメリカのテレビ番組に出演中のトランプ大統領に番組司会者が疑惑の髪に触らせてくれないかとお願いしました。するとトランプ大統領はこころよくその司会者に髪を触らせたのです。

THE TONIGHT SHOW STARRING JIMMY FALLON -- Episode 0534 -- Pictured: (l-r) Republican Presidential Candidate Donald Trump during an interview with host Jimmy Fallon on September 15, 2016 -- (Photo by: Andrew Lipovsky/NBC/NBCU Photo Bank via Getty Images)
Youtubeにも動画がアップされており、話題になりました。このことでトランプ大統領の「カツラ疑惑」が払拭されたのです。
また2014年にはアイスバケツチャレンジに挑戦し、その模様もYoutubeにアップされています。
髪に負い目がある人は公衆の面前で髪を濡らすことを避けるものですが、トランプ大統領は堂々と水をかぶって濡れた髪をさらしています。
このようにトランプ大統領は自分の髪に関する追求を敢えて避けようとはしていません。むしろ積極的に自分の髪をさらし、いじらせています。
そこから考えられるのは、トランプ大統領は自分の髪に対してコンプレックスを持っていないこと、むしろ自分の髪に対して自信を持っているのではないということです。
プロペシアを服用しているとすれば、過去にトランプ大統領は自分の薄毛に危機感を抱いていたはずです。
そしてプロペシアの効果が出ているのなら、その危機感を抱いていた時期に比べると、現在の毛量は増えているはずです。
トランプ大統領にしてみれば、かつて危機感を抱いていた頃の毛量に比べれば、現在の毛量は他人に触られても、人前で水をかぶっても気にならないものなのかもしれません。
むしろ回復した髪を自慢したいという気持ちを強く持っていても不思議ではありません。
つまりトランプ大統領はプロペシアによって育毛に成功していると言えるかもしれないのです。
プロペシアは隠れた選挙戦術なのか
人が薄毛を改善したいと思うのは、他人に「薄毛である」と見なされたくないからです。決して健康上の理由からではありません。
もし「自分が薄毛であること」や「他人に自分が薄毛であると見なされる」ことを気にしない人がいるのであれば、その人が仮に薄毛になったとしても、それはその人にとっては問題ではありません。
つまり薄毛はコンプレックスの問題なのです。
自分の髪を決してタブーにしていないトランプ大統領にとっては、もはや薄毛はコンプレックスではないでしょう。
その点からトランプ大統領は薄毛を克服していると言えます。
むしろ、トランプ大統領は自分の髪を選挙に利用していたとも考えられます。
あのような不自然な髪型を見れば、誰もが「カツラなのでは?」と疑います。
そこで髪の問題に触れないように振る舞えば、「自分に都合が悪いことは隠す人物」という印象を持たれかねません。そのような人物像は大統領にふさわしくないと思われるでしょう。
しかし、「そんなに気になるのなら、どうぞ触ってごらん」とオープンな態度で接すれば、「案外気さくで、しかも自分に不利なことを隠さない人物」と好印象を持たれます。
最初の「疑惑」から一転して「好人物」へと好感度を信用度を上げることができるのです。
これは印象のギャップを利用した高度な選挙戦術なのかもしれません。
もしそうであるならば、トランプ大統領は単に毛量を回復しただけでなく、本来コンプレックスであったはずの自分の髪を「アメリカ合衆国大統領になる」という目的のために大いに利用したという点で、育毛の大成功者なのかもしれません。